【奥秩父主脈縦走】樹林の先にまた樹林、下界への路は……【未完遂】2/2
2020年、元旦。
僕たちは温かいお布団の中でもなく、活気あふれる北アルプスの山小屋でもなく、
奥秩父主脈、とある稜線上のコルで新しい年を迎えました。
国師のタルで一夜を明かした人ならなんとなくいそうですけど、
年越した人いませんか……?
なんでこんなよくわからんコr……ゲホッゲホッ。
なんでこんな素晴らしい国師のタルなんてところでみんな年を越さないんでしょうか!!!
人生百年時代、1/100の年越しを国師のタルに切っていくこのプレイング。
こんなこといってますが、好きでないとやってられないと思います。
いずれは壁の途中で夜を越してみたいし(今の調子でやってたら無理)、イグルーの中で年越しってのも中々趣があっていいかもしれない。
話がそれましたが、とにかく奥秩父主脈は人もいなくて最高なんです。
行けばわかる、ただ辛いだけじゃない!ってことが今回身に沁みました。
さて今回は年末年始に行ってきた奥秩父主脈縦走路、3日目からの記録となります。
1日目2日目の記事はこちら↓
3日目:国師のコル~破風山避難小屋
柔らかな朝日が樹林帯の明度を徐々に上げていく早朝。
テントを撤収する準備をしつつ、初日の出の木漏れ日に温かみを感じる時間。
奥秩父主脈、3日目がスタートしました。
前日に国師ヶ岳から下ってきたので、国師のコルからは登りの始まり。
樹林帯の急登をこなしてすぐ、展望が一気に開ける場所があります。
こちら、両門ノ頭と呼ばれるポイントとのことで、真正面には富士山。
南西方面を向くと今まで歩いてきた稜線を一望できるごきげんビューポイントです。
ぎりぎり金峰山の五丈岩が見えるのがお分かりになるでしょうか。
(拡大しまくってようやく、映ってんのかなこのちっこくとんがってるの、って感じです。見えないかも)
こんな濃密な樹林帯を進んできたことはあまりなかったので、
北ア縦走のような展望の開けた縦走ばかりしてきた自分には新鮮だったのです。
樹林帯をずっと進むことにより景色が見えず、現在地周辺の具体的なイメージができないなぁとか(地図から想像するとしてもやはり森林限界を超えている場所のほうが照合がしやすい)、そもそもいい景色見たいなぁと思っていたのですが、樹林帯のほうがより濃密に山に近いところを歩いているというか、地に足がついている感覚が強いという良い面も感じることができました。
いや、山が近いって山を歩いているんだからそりゃそうなんですが。
両門ノ頭でえもえもミュージックを流しながらしばし休憩。
元旦に富士山へ登っているフォロワーさんへ「おーい!見えてるぞー!!ガンバ!!」って叫んだりして。そんなふとした時間が楽しい。
休憩終了後、まだまだ樹林帯の道は続きます。
「富士見」とかいう名前のくせに展望が皆無で全く富士を見る気のないポイントを通過。
その先の水師にて僕はこんな状態に。
おぉ……倒れてしまうとは情けない。。。
この時点でだいたい11:35くらい。
水師まできたら、一つ二つ偽ピークを越えてようやくヤツがその姿を現します。
にょきっと生える標柱が見えてますね。
天気だけはマジで申し分ないです。
元旦にこんなところにいるんですよ?
テンションが上がらないわけがないじゃない!
そして……
12:16、甲武信ヶ岳山頂に到着です!
やっとこれた!!!
やっぱり展望なんだよなぁ……(手のひら返し)
や、最高でしょう!さすがに否定する人このブログ読んでないでしょう!
……たぶん。
今日の日程的にはあとは下るだけ!!
とか思ってましたが、小ピークがいくつかあり登り返しで時間を取られます。
早く休ませて……(メンタル雑魚)
というわけで本日のお宿はこちら。
破風山避難小屋となっております。
避難小屋の扉開けるとこんな展望。
玄関開けたらサトウのご飯!!!って感じ。(???)
こっち側は翌日進む方向。なんとここにきて先行者のトレースが。
同じ方向へ向かっているので、甲武信ヶ岳にどこかしらからかアクセスして
雁坂嶺方面へ行った人がいるのでしょう。
少なくともここ1日2日のうちに。
この日は甲武信小屋のベンチに積もっていた比較的綺麗(に見えるだけ)な新雪を融かして、破風山避難小屋に行く前に水を作っていたのでした。
ですが、ここで問題が一つ。
前日に水を作るために使用した浄水器、ソーヤーミニ。
よく考えたら当たり前なのですが、浄水器のフィルターの中に残った水分が行動中に凍り付き、この水を作るタイミングでそのことに初めて気が付き、浄水器が使えないというハプニングがありました。。。
ぜんっぜん出ねぇの。浄水。
もう水入れた容器これでもかと握りつぶす圧でようやくぽたぽた浄水出てくるみたいな。
そりゃそうです。氷点下だもん。
ってなわけで、雪山で浄水器を使う場合・しかも2日目の場合は
行動中にミドルレイヤーのポッケにでも入れてフィルターの中を凍らせないようにしないといけない、という新たな知識を得ました。
雪とかしているコッヘルに浄水器ぶち込んでお湯で溶かしても良いかもしれないです。
仕方がないので適当に浮いてる針葉樹の葉っぱはちょっとだけ取り除いて
普通に飲んでました。美味くはないです。
皆さんが同じ轍を踏まぬよう、ここに記録として残しておきます。。。
DAY4:破風山避難小屋~豆焼橋
おはようございます。
4日目、破風山避難小屋をスタートです。
破風山手前で朝焼けを背にした富士山がお出迎え。
朝7時前に東破風山。
ここから道中の写真が極端に少なくなってきます。
約1時間後にはやっと雁坂嶺に!
この縦走での主な登りがようやく終わりを告げた瞬間です。。
ここまで来ればあとは下るだけ。
雁坂峠を見下ろす。
なんか大菩薩峠を見下ろしているような景色だなぁと。
激シブ。
雁坂嶺からは川又まで2つの登山道がありますが、早いところ下界へと降りたかったので、今回の下山は黒岩尾根を選択。
雁坂峠、またいつか来る時が来そうな気がします。
こんな道がずっと続けばいいなぁと思っていたんですが、実際の黒岩尾根はほっとんどがザレた斜面のトラバースを延々と繰り返す道となっています。
辛すぎて1枚も写真が残っていませんが。。。
黒岩尾根が終わり、途中の林道。
完全に崩壊しているので、登山者はここの上を高巻くようにテープが付けられていました。
閉鎖されたゲートの内側から出てくるってなんか面白いですね笑
黒岩尾根、終わり!!!!
ここが豆焼橋。YAMAPの計測はここの地点でストップしています。
全行程3泊4日、
冬期奥秩父主脈縦走、
撤退完了ですヾ(:3ヾ∠)_
とてもじゃない、、、
このまま雲取山まで行くなんて何日かかるかわかりゃしないです。
まずは無雪期に奥秩父主脈縦走を完走してから色々考えることとします。
縦走を終えて
初めて歩いた奥秩父主脈縦走。
この範囲でまだ手をつけてないところといえば、奥多摩駅から七ツ石までの石尾根、雲取山から雁坂峠間となります。手をつけて無さすぎる。
(下山後食べたわらじカツ。美味い。)
この縦走中に2020年に入ったわけですが、
岩に打ち込むにしろ山を歩き倒す体力は何を置いても必要だと思うので、そこを疎かにせず体力をもっとつけていく1年にしたいなと感じました。
カメラについても今回は携行していないですが、ミラーレスのレンズをようやく修理に出したので、このブログにも少しはまともな写真を載っけられるかもしれないです。
好きな事には手を抜かず頑張りたいなぁ。
今年はどんな山に登ろうか、そんな事を考えながら今山からの帰りの車でこの文章を打っています。
引き続き山の記録や日常の記録を続けていきますので、よしなに!
では。