【DAY1】丹沢富士ロングトレイル(撤退)【本厚木駅~大山~塔ノ岳】
丹沢の一番東から、富士山頂までを繋げる計画の丹沢富士ロングトレイル(仮称)。
構想段階のお話はこちら。
【出発~飯山観音】
3時前に起床。パッキングは寝る前にほとんど済ませていたので、コンビニで朝ごはんと行動食の買い出ししたりシャワー浴びたりした。
準備しつつYouTube見てると、かなちゃんのパノラマ銀座の動画がおすすめに出てきてたので、そういえばまだ見てなかったなと再生し始める。
駅から歩いて登山口にアプローチしており、さすがやなぁと思う反面、ふと頭によぎることがあった。
今回の山旅では、登山口を丹沢の1番東側として飯山観音を設定している。そこまでは本厚木駅からタクシーで向かう前提だった。
そこでこの動画である。
youtu.be
※リンク付け許可頂きました(笑)ありがとう!
"ロングトレイル"と銘打っておいて、アプローチをタクシーで済ますのか?と影響を受けやすい頭の中の1人の自分が囁く。
いやでもロードだし、、、ともう1人の自分が渋るが、歯切れが悪い。
GoogleMAPでの徒歩経路検索によると、1時間28分との事だった。
Day1の出発は、6時頃で計画している。現在時刻4時。
準備は思ったよりも早く済んでしまい、ちょっと暇だったのだ。
じゃあ、せっかくなら歩いてみる?と心が揺らぐ。
自分にしては珍しく、決断は早かった。
4時半頃、本厚木駅に1度向かう。
ロータリーにはタクシーが1台停まっていた。
改めて悩むが、本厚木駅をバックにザックの写真を撮ると、決意は固まった。
ロータリーには目もくれず、飯山観音への経路を表示しているスマートフォンを片手に歩き始める。
次第にうっすらと空が白んでゆく。
ロード歩きを選んで結果的に良かったと思った。
猫ちゃんに2匹も会えたし、なにより1番大事なことは、街の様子をよく眺めることができたから。
土曜日の早朝なのでそこまで街が動き出している感じでは無いものの、その街の空気を吸い、散歩をし始めた人と少し言葉を交わしたり。
一期一会のその会話が、普段意識しないであろう些細な会話が、ちょっと貴重なものに感じた。
飯山観音へ到着し、観音様まで歩くのが早朝の運動なの、とケラケラ笑っていたおばあちゃんと別れ、トレイルへと足を踏み入れる。
【飯山観音~日向薬師】
飯山観音長谷寺は西暦725年に創建された歴史あるお寺で、静謐とした雰囲気があった。
ロードを歩いてきたのでアップは済んでいたものと思っていたが、急登のアップはまた別らしい。
正直めちゃくちゃ暑い。やばい。
朝の段階でこれって、やっぱりかなり過酷なのでは。。。
白山まで上がりきって、誰ともふれあえないと度々揶揄される(どこで?)関東ふれあいの道をひたすら南下する。
確かに誰ともふれあえない。
今回東丹沢から入るということで、昼下がりのジョニーを持参していた。
飯山観音でトレイルに入る前にシューズにぶっかけまくり、ゲイターまで履いて準備万端!と思っていたのだ。
蛭とはふれあいたくない。
だが、東丹沢もとい関東ふれあいの道の本当の敵はまた別にいた。
蜘蛛、スパイダーマ!である。
というか、蜘蛛の巣である。
関東ふれあいの道だからと言って、ハイカー達がこぞって夏の低山に集まるかと言うと答えはノーで、その結果誰にも歩かれず蜘蛛の巣で埋め尽くされたトレイルが完成するわけだ。
最初、腕に絡みつく蜘蛛の巣も大して気にはならなかったのだが、進むにつれてトレイルの真ん中、ちょうど頭部の高さに我が物顔で住居を構えている蜘蛛の方々が大勢出てくる。
基本的にはガンガン進んでいかないといけないので、蜘蛛の巣トラップが出てくる度に速度が落ち、遅々として進まない。
さらにメマトイや耳元にずぅーっと着いてくる蚊の羽音など、不快指数を上げてくる要素しかない。
ヒル対策しか考えていなかったが、マジで他にも注意すべき対象はたくさんいた。
誰だこのトレイルを歩こうと計画したやつは。
関東(虫としか)ふれあ(えな)いの道である。人となんかふれあえるわけがないだろ。
そんなこんなでフラストレーションに耐えながら、七沢に降りてきた時は本当に救われた。
もう七沢までの下りはダッシュ。ダッシュ。ダッシュの連続で写真なんか撮ってない。
順礼峠から西に降りて七沢に向かうので、この朝の時間は全くの日陰になるのだ。
絶対ヒルいるじゃん!!!やばい!!!
って恐怖感に追われながら、ひたすら動き続けて市街地へ。
街ってすごい!虫がいない!!ハッピー!!!とはしゃぐ。
(ちなみにヒルには嚙まれなかったけど、靴の中に一匹紛れ込んでました)
自動販売機でスポーツドリンクを補給し、熱中症にはめちゃくちゃ気をつける。
汗っかきなので、ガンガン補給しないとやばい。
照りつける日差しもやばい。
日向薬師に向かう林道や大山に向かう林道が大抵日陰が多かったので、何とか暑さをしのぎながらスピードも落とさずに進む。
【日向薬師~大山】
日向薬師から一旦林道で下りきると、T字路にぶち当たる。右へ。
自販機発見。
林道をひたすら上がっていく。
沢沿いの林道になったので、幾分か涼しくなってきた。
しばらく林道を上がってくると、綺麗めな建物が。
KIRIN。
ここが本当のラスト自販機でした。
ちょっとしたで見た看板は、かなり日に晒され薄くなっていたので
ちょっと前まではここには自販機はなく、本当にあそこがラストだったのかもしれない。
林道をそのまままっすぐ行くと、急坂がまた現れ
すぐに九十九折の登山道に入ってゆく。
これまでまともにちゃんとした休憩を取っていなかったので、ヒルを回避できるコンクリの地面の東屋にて一服。
林道から見晴台までのつづら折りを上がりきると、少し道が広くなった。
登山者の姿もまばらだがある。
下ってくる人が多いので、ケーブルカーで上がってこっちから降りていくルート取りなのだろうか。
軽装の人も多い。
見晴台到着。
山頂方面、ガスってますこと。この辺りで青空とはお別れ。
阿夫利神社側からではなく、初めて登る登山道を無心で登っていく。
ガスにまかれながら、高度を稼いでいく。
直射日光がなくなり、下から上がってくるひんやりとした空気が助けになる。
この時期、一日中ずっとピーカンでもそれはそれで困るのかもしれない。
(贅沢な話である)
11:46 大山に着くと、ガスっているにも関わらず山頂は多くの人でごった返していた。
靴を脱いで足を休めつつ、行動食をポリポリと食べる。
ここでもスポーツドリンクを補給した。
冷やしてあるキュウリが目に止まったので注文すると、たっぷり味噌をつけて渡してくれた。
塩分補給にちょうどいい。ポリッという爽快な音で夏を感じた。
【大山~塔ノ岳】
15分ほどゆっくり休んで、ヤビツ峠への下りへ入る。
大山まで上げてくるのもかなりしんどかったが、ここからヤビツに標高を落とし、さらに表尾根で塔ノ岳まで700m以上標高を上げることを考えると、心にくるものがあった。
やはり距離もそうだが、累積標高によりとんでもなくダメージを受ける。
幸い、本厚木駅からスタートしてここまで至る所にエイド箇所があるので、水分補給には事欠かない。
初日にしてメンタルとの戦いが続いていた。
ヤビツ峠からさらに下り、表尾根の入り口。トイレを済ませる。
休むことなく、表尾根に取り付く。
山登りで自分が一番身近に感じていた山、塔ノ岳がこんなにも遠いとは。
淡々と登り続ける。
新大日小屋の真ん前はめちゃくちゃ砂利が敷き詰められ、綺麗に整備されているが
肝心の小屋は相変わらず。
ちょっとシュールだった。
15:25 ようやく塔ノ岳に到着する。
いつもは大倉尾根ですぐ来れてしまう塔ノ岳だが、こんなにも嬉しいものかと思った。
小屋の方や宿泊者の方と夕食時に語らい、早めに就寝した。
山荘のKさん、色々とお話聞いて頂きありがとうございました。
2日目に続く。。。