【DAY4】疲労のどん底、薬師は遠く【雲ノ平~折立】
毎週毎週、週末が天気悪くってやんなっちゃいますね。
こんにちは、和泉です。
さて、今年の夏休みのハイライトでもある北ア横断の山旅、
今回は最終日となるDAY4です。
事前に書いておきますが、この日は
疲労感に潰されてほとんど写真がありません。
携帯で撮っていた動画から切り抜いて何とかしてますが、
文章が大半を占めますのでご了承のほど('ω')
自らの体力のなさ、山での体調管理の下手さ、行動計画などなど
メッタメタにされた1日となってます。
前回の記事はこちら↓
こちらが、今回のGPSの軌跡となっています。
一度薬師沢に下り、さらに登り返し太郎平小屋へ。
ラストは折立へ下山しました。
雲ノ平へお別れ
前回、長い長い1日を終えて雲ノ平山荘のテント場にて就寝しました。
前日は着いてからずっとこんな感じで、朝起きたときの結露が尋常じゃなかったです。
テン場への分岐のすぐ近くは、張れる場所が少ないですが下まで行くより平らです。
トイレと水場は木道を5分以上下って行ったとこにありますので、
どちら側に幕営するかは悩みどころですね。
真っ暗な時間から動き出しまして、ようやく空が明るみ始めます。
黒部五郎は頭がガスガス。
これから晴れてくるんでしょうか。
庭園、それは神秘の響き……??
雲ノ平には、○○庭園と名のついた場所がいくつかあります。
日本最後の秘境と言われるのですから、それはそれは庭園と評するほど美しい景色が広がっているのでしょう。
やっと明るくなってきた空を見上げ、行く先の「庭園」へ。
え?
アラスカ庭園??
アラスカ???
これマジ?????
もう一回見てみましょう。
見間違いかもしれない。
マ?
地図上で見たとき、「スイス庭園」や「ギリシャ庭園」、
「アルプス庭園」などの文字を目にした僕は
ここが最後の秘境かぁ~~~^^!なんてふさわしい優雅な名前がついているんだ!
とピュアッピュアな気持ちに心高ぶらせておりました。
マジ??
僕の純朴な心を弄びやがって……。
整地し始めたら思ったより沢山の岩が地中から出てきてしまった
何かの建設予定地のよう。
木道に見えるのは、建設がとん挫したため放置されている板材です。
昨日の疲労も相まって、テンションはだださがり。。。
薬師沢へと登山道も下り坂です。
薬師沢小屋から、最後の登りへ
ご覧ください。この看板の斜めり具合。
この道の斜度を表しているそうです(適当)。
残念ながら映像や写真は残っていませんが、
雲ノ平から薬師沢に下るこの道はえげつない斜度となっています。
ひと尋ほどのつるっとした岩が登山道を埋め尽くすように続いている道。
朝露で濡れる岩。
想像できますでしょうか。
フリクションが効きません。
岩を一つ一つ、決してスリップしないように慎重に降りること1時間半。
薬師沢へと到着します。
とてもきれいな沢です。
これが黒部川の源流域。
心が洗われます。
小屋はこんな感じでこじんまりしております。
お金を払ってトイレを借りた後、靴を履いていると、
小屋番さんのラジオがしゃべり始めました。
どうやら、この付近一帯の小屋同士で連携を取り合いながら、
宿泊客の調整や確認をしているようでした。
○○さんは今日こっちの小屋を出てそっちの小屋へと向かう、
××さんグループ計□名がこっちで受け入れきれないから、
時間も余裕があるしもう少し先のそちらの小屋で受け入れられるか、など
小屋番さんの生の仕事の一部を垣間見たようでちょっとどきどきしました。
小屋でお水を補給させていただき、小屋左側の小道から太郎平へ向かいます。
もうゴールして、いいよね。。
ひたすら木道を歩き続け、ようやく樹林帯を抜けてきました。
もう、つらい。つらい。
俺が悪かった。つらいんだ。ぱとらっしゅ。
そんな気持ちも湧きあがってきます。
途中の橋。見た目よりつくりは頑丈です。
こんなのを撮っている余裕はあったようだ。。
この4日目は、縦走中常に
「太郎平で終わるか、薬師に行くのか」
ということに頭を支配されておりました。
ポイントポイントで、
次のポイントについたら決めよう。
というのを繰り返しておりましたが、
先程の薬師小屋にて地図をもう一度見返してみると
とてもじゃないが今の体力でスゴ乗越まで行けるとは思えない。
そんな結論が出ておりました。
とりあえず、スゴ乗越まで行かずとも
途中の薬師小屋までなら何とかなるんじゃないか。
そんな希望を抱きつつ、とにかくCTを巻くことだけを考えます。
ようやく、見えてきました。太郎平小屋。
長かった。とても長かった。
普通もう一泊どこかで挟むであろう行程を
一泊分巻いてきているのだからそう思うのも当然だった。
なぜ、そんなつらいことをするのだろう。
最高の景色が出迎えているというのに、
そんなに疲弊してお前は一体何をやっているんだ。
前方にそびえる薬師岳。
その姿を見て、今回は俺にはもう無理だ。
この山は越えていけない、と思ってしまった。
行程自体に、無理があったのだろうと思う。
まだ自分のレベルでは手を出してはいけないことをしているという
実感があった。
泊数を増やせば、無理のない行程で室堂までは遂行できるはず。
でもそうしなかったのは、
自分の限界を一度知っておきたかったというのが
どこかにあったのかもしれない。
結果的には、3泊4日というありふれた日数で終了。
でもそこには幾多の出会いと、友との語らいがありました。
ここまで山に心を揺さぶられている自分が、
少し滑稽でもあり、
少し誇らしくもある。
そんな山行となりました。
今一度、最終的な行動記録に関してはこちらをご覧ください。
https://yamap.com/activities/4573200
室堂までは行けなかったけど、これがいまの精一杯です。
地道につよくなって、山のすべてを楽しめる山屋になっていけたらいいな。
おわり。